
新しいCDプレーヤーとDACのセット、思いのほか音が良いのでそのまま聞いてゆこう。
金もないし。
終の棲家ならぬ、終いのCDプレーヤーになるか?
では本題。
昔々は毎週のようにCDショップに通っていた。
大阪梅田にはタワーレコードが2軒あり、ワルティ・セカンドハンズ(ワルツ堂堂島店、ワルティ堂島の最終形)、ダイガ(大月楽器、大阪シンフォニアの最終形...かな?倒産後、残党の方たちのショップもあったが)、大阪第1ビルから第4ビルまであった中古レコード・CDショップ群、それに梅田にもJoshinのディスクピアがあった。
さらに中古ショップでは、名曲堂阪急東通店やスマイルレコードもあった。
スマイルレコードは今でも営業しておられるが。
心斎橋、なんばまで出ると、さまざまな新譜CDショップから中古ショップまでいろいろあり、CDを探すのにとっても楽しい時間を過ごせたっけ。
ところが、ワルティ・セカンドハンズの中岡さんが体調を崩し、亡くなられた頃からドミノ倒しのように大阪梅田のさまざまなショップは次々と閉店、ディスクユニオンが梅田に進出してくれているおかげで(バナナレコードも進出しているけど)、そこにはよく行っているが、新譜がたくさん置いてあるはずの店はタワーレコードNU茶屋町店(最近行っていない)くらいしかなくなってしまった。
新譜の置いてあるタワーレコード丸ビル店があった時には、足繁く通い、大変お世話になったっけ。
そこでの楽しみは、探しているCDや発売予告があって聞くのを楽しみにしているCDはもちろん、偶然の出会いが非常に楽しかった。
CDを手に取ってジャケットとにらめっこ、「どんな音楽、どんな演奏だろう?」と想像をめぐらしながらCDを買う楽しみは何物にも代え難かった。
家に持って帰り、そのCDを聞いてみて良かったときには、深い満足感が得られたものだ。
ところがyoutubeの音声とかサブスクが主流になってCDというパッケージメディアが売れなくなり、CDショップはなくなるわ、輸入盤代理店が海外CDの輸入をやめちゃうわで、その楽しみはほぼなくなってしまった。
寂しいなあ...。
CDのジャケットとにらめっこをしながら買っていた頃の逸品にジェロエン・ビリエのホルンで「ブラームスの時代のホルンのための音楽」があった。
アルバムの原題は「愛の歌」。
物憂くとも、優しい楽曲が連なっている。
ホルンはヒストリカル・ホルンとあり、現代のホルンではないのか。
ジェロエン・ビリエというホルン奏者のことは知らないし、収録されている楽曲の作曲者もブラームスやサン=サーンス、トーメは分かるが、あと6人は全く知らない。
世界初録音と言う楽曲も多い。
でも、頭にピッ!ときたのか買って帰り、収録されている楽曲の物憂い優しさ、ホルンや伴奏楽器群の音色、録音のバランスの良さに、「これは買ってよかった!」CDの1枚だった。
このCDは東京エムプラスが輸入元なので、今でも日本で入手しやすいのかな?
最近は、こういう素敵な新譜CDと出合いにくくなってしまって残念至極、買い物できないストレスもたまるのであった(^^;。
現代人のストレス解消方法の一つが買い物だから。
それも趣味のものでよかったときの充足感は、他ではなかなか得られない。